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日程
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会場
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研修種類
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定員
- 2017年1月10日9:45~17:30
開催終了【開催名:170110_10_千駄ヶ谷】
東京都渋谷区
東京体育館<千駄ヶ谷駅/徒歩1分>6時間研修
講義10--名
第1章・「循環器系」に関するご質問 | |
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ご質問 | ミトコンドリアは全ての赤血球に残っているのか? また、核が無くなっているのにミトコンドリアとしてはたらいているのか? |
回答 | ①ミトコンドリアは全ての赤血球に残っているのか? 赤血球の元になる造血幹細胞の段階では、核やミトコンドリアなどの細胞内小器官をもっていますが、赤血球になる過程でこれらの器官は無くなっていきます。まず核がなくなり、ミトコンドリアなどの小器官もはじめのうちは一部残っていますが、徐々に排除されるようです。なお、ミトコンドリアが排除されていくのは、赤血球中の酸素を消費してしまうのを防ぐため、呼吸のエラーによる活性酸素の発生を防ぐためなどの説があります。 ②核が無くなっても、ミトコンドリアとしてはたらけるか? ミトコンドリアは細胞内小器官のなかでも特殊な存在で、自分自身のなかに独自のDNA(ミトコンドリアDNA)を持っていて、このDNAからつくり出したたんぱく質を使ってエネルギー産生を行います。ですから、核がなくてもはたらくことができます。また、ミトコンドリアはヘモグロビンの産生にも関わっています。 ちなみに、独自のDNAをもつことから、ミトコンドリアは「もとは別の生物」であり、ヒトのように真核細胞をもつ生物とは共生関係にあると言われています。 つまり、酸素を使って大きなエネルギーをつくり出す(呼吸)ことができるミトコンドリアが、呼吸のエラーによって発生する活性酸素から自身のDNAを守るため、別の生物に寄生し て遺伝子の一部をその生物の遺伝子内に避難させ、自分の活動に必要なDNAだけを持っているというのです。ミトコンドリアを受け入れた細胞も呼吸によって大きなエネルギーを使えることになり、お互いに協力体制にあることになります。 |